ラヴ・タンバリンズのデビューから30周年。Ellieが3年ぶりのニュー・アルバムをリリース
1993年、インディーズ・レーベル〈クルーエル・レコーズ〉からリリースされた1枚のシングルに受けた衝撃は今も忘れられない。これ以上ないハッピーな表情をした若いカップルがジャケットに写る『Cherish Our Love』。どこまでもミドル&メロウなスウィートなソウル・サウンド。英語で歌われる愛の讃歌。当時、夫婦だったヴォーカルのEllieとギターの斎藤圭市を始め、5人編成のラヴ・タンバリンズの登場だ。じわりじわりと人気が人気を呼び、1995年に満を時してリリースされた1stアルバム『Alive』はインディーズとしては奇跡の10万枚のセールスを記録。〈渋谷公会堂(現・LINE CUBE SHIBUYA)〉公演も成功と、次なるステップはメジャーからのリリースかと思われたが、あっさりと解散。その後、ソロとなったEllieは1996年にアルバム『Bitch in Zion』でソロ・デビュー。1999年、藤原ヒロシとのユニット、ELI+HIROSHI名義でアルバム『(Sun is Mellow Like A) Tangerine』をリリース。2018年、11年ぶりの初の日本語楽曲収録の『Stay Gold』、2020年に『NEO BITCHIZM』とアルバムをリリース。そして、ラヴ・タンバリンズのデビューから30周年の今年、自らクラウド・ファンディングをおこない、プロデューサーにSWING-Oを迎えて制作されたニュー・アルバム『90s Baby』を11月15日にリリースする。前作と一転して、ラヴ・ソング集となった今作先行シングル「キミに夢中」を一聴すれば分かる。11月4日には渋谷〈Jz Brat SOUND OF TOKYO〉にて、『Ellie 30th Anniversary Live “キミに夢中”』を開催。久々に会うのに、時間の流れを感じさせないオープン・マインドは、Ellieそのものだった。