新ヴォーカルにシンガー・ソングライターSincereを迎え、〈アルファミュージック〉からニュー・アルバム『イリュージョン』をリリース
クニモンド瀧口を中心にバンドとして結成されたRYUSENKEI。今年、新ヴォーカルにシンガー・ソングライターのSincereを迎えたことを機に、かつての表記流線形からアルファベット表記に改め、満を辞しての再スタートを切った。新体制初のリリースとなるニュー・アルバム『イリュージョン』は、〈アルファミュージック〉創立55周年プロジェクトの第1弾。全10曲のうち2曲の作詞をSincereが英詞で書いたことが象徴する、シティ・ポップの概念に新たな風を吹き込んだ。
というのも、シティ・ポップとは70年代後半から80年代にかけて確立した、都会的で洗練されたメロディや歌詞を持つ日本の音楽ジャンルのこと。近年の世界的なリヴァイヴァルにおいて、再びその音楽性やカルチャーにスポットライトが当たっている。が、本作はSincereをはじめとする新世代アーティストも制作に関わっていることで、従来のシティ・ポップのテイストに、メッセージ性と新鮮さがプラスされていることが新しい。
クニモンド瀧口とSincereの世代を超えた感覚が巧妙に交じり合った1枚について、新生デュオとして生まれ変わった経緯から制作に至るまでを訊いた。