写真家・岩澤高雄が個展『在る所に』を開催。共通する静寂が私たちに訴えかけるものとは

写真家の岩澤高雄が、2月15日より〈OIL by 美術手帖ギャラリー〉にて個展『在る所に』を開催する。

本展は2025年１月上旬からの１カ月にも満たない期間で岩澤が撮り下ろした作品群を、展示と写真集にて発表。これらの写真では、一見すると関連性のないモチーフ　　関東近郊の森の風景、住宅街に佇む人物、ダンサーの独特な動きを捉えた脚、作家が知り合ったばかりの男性、10年以上前から撮影してきた家族写真など　　が断続的に展開されるが、そのシーンのどれもが同じトーンの静けさを湛えていることに気付く。岩澤は過度な情報が交錯する現代において、共通する静寂が持つイメージを連続させることによって、鑑賞者と共有できる感覚のレイヤーを創造する。まるで「むかしむかし、あるところに……」から始まる童話のように、自身の表現手段である写真を通じて「在る所」から新しいナラティヴを構築しようとする試みだ。「むかしむかし……」の先に続く物語は、それぞれの人物や場所に委ねられる以上に鑑賞者の想像力に訴えかけるだろう。

写真家・名越啓介が個展『DUNE』を開催。彼が見つめるトゥアレグ族と日本人の共通点とは

写真家の名越啓介が、2月11日より〈Gallery5610〉にて個展『DUNE』を開催する。

2023年2月から約1か月に渡り、サハラ砂漠にて撮影をおこなった名越。トゥアレグ族と生活を共にしながら撮影した写真群約20点と、東京大学の研究チームと一緒に制作した、温度で写真が浮かび上がる作品1点からなる本展示。サハラ砂漠での旅を終えた名越は、「幽玄さ」がトゥアレグ族と日本人の共通点として感じられたという。彼らが身につける装飾品は繊細でありながらも鋭い彫金技術が施されていて、繊細な日本人が持つ幽玄な美的感覚があるとのこと。

会期中はシューズ・ブランド〈SUICOKE〉から出版した写真集『TUAREG』の販売も。名越が見つめるトゥアレグ族の文化とサハラ砂漠の景色を、ぜひ会場で感じ取っていただきたい。

Short series PENTAX Film Project Club House Diary vol.10 Guest: JIN SUZUKI

This series follows the process of PENTAX's "Film Camera Project," which aims to “manufacture new film cameras”. The new film camera “PENTAX 17” has been launched, but we will continue to pursue new challenges for PENTAX! Today we are joined by “MEN'S NON-NO” exclusive model and actor Jin Suzuki.Makoto Iikawa, Manager, Hardware Development Department Product Development Center Camera Business Division RICOH IMAGING COMPANY, Ltd. and Takeo Suzuki (hereinafter referred to as "TKO"), Product Planning Department Business Planning Center Camera Business Division RICOH IMAGING COMPANY, Ltd., sat down with him to talk about the "17" among other topics.

短期連載　PENTAXフィルム・プロジェクト部日誌　vol.10 Guest 鈴木 仁

「フィルムカメラの新規製造」を目指す〈PENTAX〉「フィルムカメラ・プロジェクト」の過程を追う本連載。新作フィルムカメラ『PENTAX 17』が誕生しましたが、引き続き〈PENTAX〉の挑戦を追い続けます！　今回は『MEN'S NON-NO』専属モデル、俳優の鈴木 仁がご登場。大のカメラ＆写真好きで『PENTAX 17』ユーザーでもある彼と、カメラ事業本部・開発センター・ハードウェア設計部・部長の飯川 誠、カメラ事業本部・事業企画センター・商品企画部の鈴木タケオ（以降、タケオ）と“イチナナ”トークを。

写真家・Taka Mayumi、個展『Basic Gaze』を開催中

写真家のTaka Mayumiによる個展『Basic Gaze』が、〈Cake study〉にて開催中だ。

今回の展示の大きなテーマは「己の基本」に立ち返ることだと話すTaka Mayumi。これまで6冊の写真集を制作してきた中で、彼には1つの大きな葛藤があった。それは、写真集に軸を置いたことによって、それらを展示として空間に解き放った時に、なんとも言えない気持ち悪さと個の弱さを感じてしまうことだ。そんな葛藤を経て、2024年は展示に重きを置いて活動をしてきたと言う。本展はきっと、6冊の写真集の制作を経て育まれた、彼の大事にしている感覚が大きく表れたものとなっているだろう。

目の前の美しい風景や、脳内に立ち上がったイメージを捉え、支持媒体に落とし込む作業として写真を撮り続けたTaka Mayumi。ただ真っ直ぐに写真と対峙し続けた彼が向き合った、己の基本とはどのような景色なのだろうか？　そんな写真群をぜひ空間ごと楽しんでいただきたい。

写真家・Taka Mayumi、個展『儚い地図』を開催。既存の枠に捉われない表現を試みた本個展で伝えたいこととは

独自の視点で様々な表現を求め続ける写真家のTaka Mayumiが、10月17日より個展『儚い地図』を開催する。

10年以上パリで写真家として活躍し、2013年頃より東京に拠点を移したTaka Mayumi。今回の個展について「タイトルにあるように、この展示は僕が歩んできた地図です。僕のこれまでの地図を少しだけど一望できる内容になっていると思います」と語っており、国内外問わず撮影してきた写真をはじめ、絵画、ドローイング、立体作品などが展示されるという。

美しさと儚さ、この2つを合わせたような、そんな壁をつくりたい　　そんな想いから生まれた本個展は、1つひとつの壁ごとにテーマを設けて構成されている。写真に人生を捧げてきた人間のあくなき表現への欲求、苦悩などを、被写体の息遣いまでもが感じられる美しい写真群と共に体感してみてはいかがだろうか。

写真家・木村和平の最新刊『IRON RIBBON』刊行を記念した写真展を開催。

『バァフアウト！』でも杉咲 花や山田杏奈など様々な人物のポートレートを手掛けてきた写真家・木村和平。彼の最新刊となるのが、フランス・パリに拠点を置く〈Libraryman〉から出版された『IRON RIBBON』だ。その発売を記念した写真展が10月3日より〈book obscura〉にて開催される。

近年手掛けているシリーズ『石と桃』の多くは、パートナーとの旅行で訪れた老舗のホテルで制作されているものだそう。今作はその制作の合間に撮影された、スナップ写真を中心に構成。『石と桃』を別の視点から見るような作品だという。最新刊の販売と共に、写真集では掲載されたなかった作品も含めて、大小のサイズが異なる写真たちが18枚展示される予定。会期中には〈book obscura〉店主・黒﨑由衣とのトーク・イヴェントも開催される。

木村の写真にはいつも、彼の温かい眼差しがそのまま写っている。本展示でも、彼がどんな風に世界を見つめているかを体感できるのではないだろうか。ぜひ会場でご覧いただきたい。

写真家・HIRO KIMURAが切り取る色気と狂気、本能的魅力――至高のコラボ・コレクション×5人のカリスマを写した写真展『HEROES』を開催

写真家・映像作家のHIRO KIMURAにとって、被写体が持つ哲学、バックグラウンドにまで敬意を払い、向き合うのは至極当然のことだ。ゆえに、人物から放たれる温度、エナジー、生き様を捉えた、時代の潮流に左右されることのないポートレイトの数々がその手から生まれてきた。

日本を代表する著名人男性をモノクロの世界で写したポートレイト展『HERO』シリーズをはじめ、グローバル・ブランドのヴィジュアル・ディレクション、さらにはテレビCMの監督も手掛けるなどその仕事は多岐に渡る。幾多の現場を経験してきた彼を以ってしても「ハイ・プレッシャーだった」と振り返るのが、今回の〈Yohji Yamamoto POUR HOMME（ヨウジヤマモト プールオム）〉と〈ISAMU KATAYAMA BACKLASH（イサム・カタヤマ・バックラッシュ）〉によるコラボレーション・コレクションの撮影だ。被写体に迎えたのは、加藤雅也、佐藤タイジ、中村達也、花田裕之、谷中 敦。当初は、至高のコレクションを纏う彼らを写したイメージ写真のみだったが、HIROの発案により、ムーヴィー、写真集、さらには写真展『HEROES』の開催と大きく発展していった。唯一無二の独創的なコラボレーションにいかに立ち向かい、どのような可能性を見出したのか　　。

20代でスタイリストとしてキャリアをスタートさせ、30代でフォトグラファーに転身。『バァフアウト！』、『ステッピンアウト！』でも長きに渡り関係性を積み上げてきた、編集長の山崎が訊いた。

写真家・HIRO KIMURAが切り取る色気と狂気、本能的魅力――至高のコラボ・コレクション×5人のカリスマを写した写真展『HEROES』を開催

写真家・映像作家のHIRO KIMURAにとって、被写体が持つ哲学、バックグラウンドにまで敬意を払い、向き合うのは至極当然のことだ。ゆえに、人物から放たれる温度、エナジー、生き様を捉えた、時代の潮流に左右されることのないポートレイトの数々がその手から生まれてきた。

日本を代表する著名人男性をモノクロの世界で写したポートレイト展『HERO』シリーズをはじめ、グローバル・ブランドのヴィジュアル・ディレクション、さらにはテレビCMの監督も手掛けるなどその仕事は多岐に渡る。幾多の現場を経験してきた彼を以ってしても「ハイ・プレッシャーだった」と振り返るのが、今回の〈Yohji Yamamoto POUR HOMME（ヨウジヤマモト プールオム）〉と〈ISAMU KATAYAMA BACKLASH（イサム・カタヤマ・バックラッシュ）〉によるコラボレーション・コレクションの撮影だ。被写体に迎えたのは、加藤雅也、佐藤タイジ、中村達也、花田裕之、谷中 敦。当初は、至高のコレクションを纏う彼らを写したイメージ写真のみだったが、HIROの発案により、ムーヴィー、写真集、さらには写真展『HEROES』の開催と大きく発展していった。唯一無二の独創的なコラボレーションにいかに立ち向かい、どのような可能性を見出したのか　　。

20代でスタイリストとしてキャリアをスタートさせ、30代でフォトグラファーに転身。『バァフアウト！』、『ステッピンアウト！』でも長きに渡り関係性を積み上げてきた、編集長の山崎が訊いた。