明日海りおが自身初の音楽劇で『精霊の守り人』主演。20周年を迎えた想いと、軽やかに踏み込む新たな領域
1996年に原作小説を刊行、その後も漫画、アニメ、ドラマと形を変えながら、唯一無二の世界観を映し出してきた名作冒険ファンタジー『精霊の守り人』が初の舞台化。物語の主人公であり、国の存続の鍵を握る皇子・チャグムを命懸けで守る腕利きの用心棒・バルサ役に明日海りお、梅田彩佳をWキャストに迎え、新たに音楽劇として命が吹き込まれる。人間の尊厳など普遍的なテーマを問う本作は、時代が変遷しようとも今なお多くの世代を魅了。ゆえに舞台の情報が解禁された際には、明日海の元にも周囲から喜びの声がたくさん届いたという。
取材時は大抵稽古を前にしたタイミングのため、語れる内容も限られてしまう。そういった時でも明日海は、あらゆるところに敬意を払いながら素直な想いを明かしてくれるのだが、「バルサの中に真心みたいなものが芽生えていく瞬間もあるはず。そういう部分を飾りではなく、自分の心から発信していけたら」という言葉には、早くも役柄を多面的に捉え、彼女の中に役が根を張り始めたかのようだった。