影山拓也(IMP.)が音楽劇『星列車で行こう』で単独初主演。妥協なく模索し続ける自分の現在地
『ハゲタカ』シリーズで知られる小説家の真山 仁が脚本を手掛け、女方最高峰かつ現役の歌舞伎俳優でありながら、数多の作品の演出やプロデュースも精力的におこなう人間国宝・坂東玉三郎が演出と補綴を担う音楽劇『星列車で行こう』が間もなく幕を開ける。本作は、悩める青年たちが“夢を見つけられる”という伝説の「星列車」に乗り込み、夢や新たな自分を追い求めていくオリジナル・ストーリー。舞台などで着実に経験を重ねてきた影山拓也(IMP.)が、満を持して単独初主演を飾る。
恵まれた環境で育つも自分がないことに悩み、自らの力で運命を切り開こうと行動する太郎(影山)。孤独な過去に囚われ、お金とスマートフォンが唯一の安らぎだと信じている次郎(松田悟志)。歌舞伎俳優を志すも叶わず、列車に辿り着いた五郎(松村龍之介) 星列車に乗車する3人は生まれも境遇も異なるが、それぞれのキャラクターが抱える想いは決して現実離れしたものではなく、観客が心を重ねる瞬間もありそうだ。何より、主演の影山のスタンスがとても信頼できる。華やかなオーラを纏い、こちらまでつられるような大きな笑顔がとても魅力的なのだけど、自身のクリエイティヴに於いては、広く物事を捉える冷静さと妥協を許さない熱が一気に顔を出す。どんな質問を投げかけても、時に熟考し必ず答えてくれる理由には、「相手の気持ちに応えたい」という想いがあるから。本作で演じる太郎、さらには座長としてこれほどの適任はいないだろう。