55歳にして、ヴァラエティ溢れるサウンド、共演者と、初のソロ・アルバムを制作した島袋 優(BEGIN)
1990年に「恋しくて」でデビューして以降、「島人ぬ宝」や「島唄」など数々のヒット・ソングを世に出してきたBEGIN。メンバーの島袋 優(G)はそんな世代問わず愛されている楽曲を手掛けてきた1人だが、55歳の節目となる今年2月、自身初のソロ・アルバムをリリースした。タイトルは自身の年齢とレコードの回転数45rpmから着想を得た『55rpm』。制作には島袋と親交のある豪華アーティスト陣が集結し、収録曲の1曲1曲を違うアーティストと共に手掛けていることで、BEGINのテイストを残しつつも島袋が創造する音楽に新たな可能性を感じさせる1枚になっている。また、学生時代、美大を目指していた島袋。10年前、沖縄に居を戻してから「沖縄の暮らしと音楽」を主題に、本格的に絵画制作に取り組み、2023年3月に沖縄で開催された初の個展『NEIRO〜暮らしに音と色彩を〜』に続いて、今年3月、東京にて個展『Guitart Islandart』も開催された(今作のアルバム・ジャケットも本人が描いた自画像)。
余談にはなるが、実は島袋と『バァフアウト!』編集長・山崎二郎は20代の頃、同じレストランでバイトをしていた者同士。インタヴューでは思い出話に花が咲きつつも、青春時代を共にした者同士、そして音楽を愛する者同士だからこそ引き出せるトークが垣間見られた。今回は、古くからの友人である山崎が制作の経緯から収録曲について深掘っていく。