「正解に近いのかもしれない」 声優作品で小関裕太が感じたメッセージ
公開中の映画『長ぐつをはいたネコと9つの命』の日本語吹き替え版キャストとして、小関裕太は初めて本格的に声優の世界に足を踏み入れた。キャリアを考えると意外なタイミングではあったが——演じたワンコの声を聴いた瞬間のフィット感。むしろ小関本人の性質が、この役を表現する上では肝要だったのではと感じるほどだった(彼のインタヴュー内の発言をご覧いただくとより実感できるのではないだろうか)。本作は、賞金首のレジェンド剣士の猫・プスが9つあったはずの命が残り1つだと知り、命のストックを増やすべくどんな願いも叶える「願い星」を求めて旅に出る物語。一度は家猫として余生を送ることを決意したプスが出会うのが、猫に扮装し生きながらえてきた犬・ワンコだ。希望の持てない閉鎖的な環境に身を置きながら誰よりも勇気があるし、過去の悲惨な出来事もチャーミングに笑い飛ばす。それでいて、「人生に於いて何を選択しどう生きるか?」といった本作が掲げるテーマの1つも、ワンコはすでに心得ているかのような視点を持つ。ある種哲学的な彼の言葉は、柔らかく包み込む小関の声に乗りストレートに心に響いた。