女優・モデルとして10代から絶大な支持。表現を追い求める深尾あむが、ドラマ『私と夫と夫の彼氏』で等身大の高校生役に
深尾あむのポートフォリオは鮮やかだ。カナダで過ごした小学生の時は、フィギュアスケートやチアリーディングなど「表現力」が求められるスポーツに打ち込んできた。大会にも出場し熱心に活動していたが、帰国後、日本のドラマを見てから女優になりたいと思うように。特定の作品や役者がきっかけというわけではなく、北米で目にしてきた俳優と、どこか趣きの違う表現と雰囲気に惹かれたという。その後、雑誌『ニコラ』の専属モデルを経て女優デビューを果たした。感性を刺激したものが何か、具体的にはまだ掴めていないと言っていたが、どこか今現在の芝居に自然と表れているのかもしれない。深尾がこれまで出演した作品を観ると、目の表情や台詞の間で、役の想いがじわっと伝わってくる瞬間がある。それは話していたような情緒のある、強い印象を残していた。
7月期のドラマ『私と夫と夫の彼氏』では、教師の美咲(堀田 茜)が受け持つ生徒・莉愛役で出演している。夫と、夫の彼氏と同居を始める美咲は、いびつな関係を自覚しつつ、周囲や学校での出来事を経て、自分の心に素直に生きることを考え出す。これまで演じたことのないキャラクターだという莉愛役とどう向き合ったのか。これまでの歩みが芝居に生きていること、等身大の悩みなど、初登場の深尾に訊いた。