CULTURE

ENHYPENの日本ドーム・ツアーがスタート。ENHYPENとENGENEが作り出した光の波とこれからの道

NOV. 20 2024, 11:00AM

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撮影 / (P)&(C) BELIFT LAB Inc.
文 / 當山直花

11月9日、10日の2日間、グローバル・グループENHYPENが『ENHYPEN WORLD TOUR ‘WALK THE LINE’ IN JAPAN』の埼玉公演を〈ベルーナドーム〉にて開催。ここでは2日目の公演をレポートしたい。

1日目の快晴に対して、不安定な天気となった2日目。が、半分野外の〈ベルーナドーム〉は開演直前に晴れ、会場に綺麗な光が差し込んできた。昼公演ならではの景色であり、こういう瞬間も含めてライヴの思い出となり、時間が経っても愛おしく感じられるのではないだろうか。ステージが暗転すると、スタイリッシュな黒の衣装に身を包んだ彼らがステージ上に現れ、ENGENE(ファンの総称)による大きな歓声が沸き起こる。4つ打ちの鮮明なビートにテンポの良い展開の人気曲「Brought The Heat Back」を披露。ENGENEの掛け声と共にライヴのスタートにふさわしい盛り上がりを見せた。続く「FEVER」の後、メンバーによる挨拶。リーダーのJUNGWONから順番に不慣れながらも一生懸命な日本語の挨拶がなんとも可愛らしい。そして、このMCではタイトルの『WALK THE LINE』に込められたメッセージを教えてくれた。今回のワールド・ツアーが3回目となるENHYPENの“成長”が大きなテーマで、本格的に世界へ一歩踏み出した過去、ENGENEと共に歩んでいく未来を表現したツアーとなっている。そして、次の曲に行く前にJAYによる宣言文が披露された。「1 今日、ENGENE、家に帰れない!」「2 明日はない! ENHYPENと一緒に一晩中遊ぼう!」と気合いを見せ、「叫べ!」の合図で「ParadoXXX Invasion」、「Future Perfect (Pass the MIC)[Japanese Ver.]」へと続く。会場はさらにヒートアップし、「Given-Taken[Japanese Ver.]」でメイン・ステージからセンター・ステージにメンバーが移動することで、より気迫に満ちた勢いでENGENEを魅了し、ステージから目が離せなくなる。本公演ではユニット曲も披露され、最初はJAY、JAKE、SUNGHOONによる「Lucifer」。ヴォーカルがメインの楽曲で妖艶な姿を見せた。続いてはJUNGWON、HEESEUNG、SUNOO、NI-KIによる「Teeth」。打って変わってダンサブルな楽曲で、両曲のギャップがENHYPENの実力を感じさせる。楽曲の冒頭でJAYがエレキ・ギターを披露した「Blessed-Cursed[Japanese Ver.]」、「Fatal Trouble」と続き、「Bite Me[Japanese Ver.]」でENHYPEN特有の爽やかな色気を見せ、前半が終了。

私服のようなラフな衣装にチェンジし、再登場してからは「Highway 1009」や「Not For Sale」でカジュアルな雰囲気の楽曲を披露。そして、ユニット曲ではそれぞれのメンバーの練習を見守ったという仲の良さが窺えるエピソードを語ったり、ペンライトを使ってENGENEとコミュニケーションを取っていく。その後はトロッコでアリーナを周り、後方のファンとも心を通わせる。一瞬も目が離せないパフォーマンスが続き、人気曲「Sweet Venom」ではこれまでのカジュアルな雰囲気から一変、セクシーなダンスに、悲鳴にも聞こえるような歓声が沸き上がる(特に表情がアップでモニターに映し出される度に沸いていた)。すっかり日が暮れて会場が夜になった頃、グレーの衣装にチェンジ。実際の時間の経過とリンクするように夜が似合う「Hundred Broken Hearts」、「Still Monster」、「Moonstruck」を披露したが、どれも大人な魅力を存分に感じられるパフォーマンスだった。最後のMCでは各々がENGENEへの感謝やツアーに対する想いを吐露。そして、HEESEUNGの美しいピアノの演奏から「XO(Only If You Say Yes)」を披露し、本編最後は「Paranormal」。ENGENEの大きな声援で会場が1つになった瞬間だった。

アンコール前には、モニターにファンがメッセージを書いたスケッチブックが次々に映し出される。そこには様々な年齢や性別のファンがいて、ENHYPENが幅広く愛されていることが分かる、とても温かい瞬間だったように思う。そして、メンバーが再び登場すると、トロッコでENGENE1人ひとりに愛と感謝を伝えるように「Always」、「SHOUT OUT」、「BLOSSOM」を披露しアンコールが終了。

ライヴ中、会場を見渡すとペンライトによる光の集合体が波のように揺らぐ景色が本当に美しかった。メンバーがステージから見る光の波と、ENGENEが会場を見渡して見ることのできるそれは、同じように輝いているのではないだろうか。これはENHYPENとENGENEの両者が存在しなければ見ることのできない景色だからこそ、忘れられないものになるのだと思う。また、ステージに立つ彼らの姿を観ることはもちろん、たくさんの人々が同じグループを応援していることを体感できるのも、ライヴの醍醐味だろう。ENHYPENとENGENEの強い心の繋がりを感じられた公演だった。11月11日にリパッケージ・アルバム『ROMANCE : UNTOLD -daydream-』でカムバックしたENHYPENの更なる飛躍に期待が膨らむ。

『ENHYPEN WORLD TOUR ‘WALK THE LINE’ IN JAPAN』
11月9日・10日〈ベルーナドーム〉にて上演終了

INFORMATION OF ENHYPEN

『ENHYPEN WORLD TOUR ‘WALK THE LINE’ IN JAPAN』が12月28日・29日〈みずほPayPayドーム福岡〉、2025年1月25日・26日〈京セラドーム大阪〉にて開催。

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