尾崎裕哉が、父・尾崎 豊だけの楽曲を演奏したライヴの映像作品をリリース
2016年、〈幸せの形は変わっていくもの 愛の軌跡は消えることない 誇り高く生きて どんな願いでも叶えて欲しいのさ〉という印象的なフレーズの『始まりの街』でデビューした、シンガー・ソングライター尾崎裕哉。フル・オーケストラとの『Billboard Classics』から、弾き語りワンマン・ツアー『ONE MAN STAND』、バンドとのツアー『INTO THE NIGHT』と、3つのスタイルでライヴ・パフォーマンスをおこなってきたが、昨年6月、父である尾崎 豊だけの楽曲で構成するライヴ『OZAKI PLAYS OZAKI1.』をおこなった。2023年にはカヴァー・シングル『I LOVE YOU』をリリースしたが アンコールを含め全14曲、アコースティック・ギター弾き語りから、西本 明(Key)、吉浦芳一(D)、田口正人(B)、長田 進(G)と、尾崎 豊と共演してきたミュージシャンで構成されたバンド演奏、親友・石崎ひゅーいとの共演と、120分フルに尾崎 豊と向き合った初めてのトライアル。
その貴重なライヴ映像作品『OZAKI PLAYS OZAKI1.』が4月23日にリリースされた。初回生産限定盤にはライヴ・メイキング映像等を収録。尾崎 豊の全作品のアート・ディレクションをおこなった田島照久がデザイン。『15years』と題された、10年以上、田島が撮り下ろしてきた写真で構成されたフォト・ブックも付けられている。ちょうど、東京、名古屋、大阪で開催された、キーボードとパーカッションという編成のライヴ『HIROYA OZAKI SOUNDS OF SPRING TOUR 2025』を終えたばかりの尾崎裕哉に訊いた。
自分ごとで恐縮だが、1983年、突然登場した同じ年のとんでもない才能にノックアウトされ、そのデビュー・ライヴに赴き、「オマエら、ホントに自由か? 自由でなけりゃ意味がないんだよ。オレたちがなんとかしなければ、どうにもなんねぇんだよ」とのMCで人生が変わった。その後、自分で雑誌を立ち上げ、34年間作り続けているという経緯がある。だからこそ、『OZAKI PLAYS OZAKI1.』の冒頭、その1984年3月におこなわれた尾崎 豊のデビュー・ライヴのMC音声が流れ、驚くと共に、尾崎裕哉の「歌い継ぐ」という決意の意味を余計に強く感じてならなかった。新しい世代に尾崎 豊の楽曲が届いたら、なんと素敵なことだろう。