『ウエストワールド』×荒井レイラ

Blu-ray & DVD
『ウエストワールド』×荒井レイラ
文:堂前 茜
海外テレビ・ドラマ・シリーズ『ウエストワールド<ファースト・シーズン>』がDVD & Blu-ray発売、レンタル開始するということで、大の海外ドラマ・ファンの女優の荒井レイラに、その魅力を語ってもらった。というのも本作はとにかく、観た者同士で語り合いたい、謎を解き合いたい作品なのだ。その圧倒的クオリティはすでに『第69回エミー賞』最多22部門でノミネート、米TV局〈HBO〉のドラマにおいて<ファースト・シーズン>は、大ヒット作『ゲーム・オブ・スローンズ』を抜いて最も視聴された作品としても証明されている※。製作総指揮は、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の監督で知られるJ.J.エイブラムスと、『インセプション』、『ダンケルク』の監督・クリストファー・ノーランの弟、そして『ダークナイト』、『インターステラー』脚本で知られるジョナサン・ノーラン。キャストも『羊たちの沈黙』のアンソニー・ホプキンスや『トゥルーマン・ショー』のエド・ハリスなど、ハリウッド映画でお馴染みの俳優が名を連ねている。物語の舞台は、体験型アトラクション「ウエストワールド」。膨大な土地に広がる西部劇の街並みに似た景色、そこで暮らす、人間そっくりのアンドロイド「ホスト」達。一泊450万という大金を払ってでも来園者である人間達「ゲスト」が絶えないのは、「ウエストワールド 」は欲望の赴くまま行動しても、命の危険もなければ、罪に問われることもないから。だが何人かのホストたちに異変が起き始める……何でもありというアトラクションは人間にとってまるで楽園。ここで一体どんなドラマが起きていくのか? 先の読めない展開は本当にワクワクする。さて、海外ドラマ・フリークの荒井はどう観たのだろう。

1話観ただけで、映画を1本観た気持ちになる

荒井:『ウエストワールド』は、まずキー・ヴィジュアルが目に止まりました。あと、海外ドラマを好きな子たちの中で「面白いよ」と評判を聞いていたのもあります。観てみたら、1話から3話くらいまでは、どういう世界観なのかを理解するまでに時間がかかったんです。どこまでが現実で、何が偽物か、その境目を見抜くまでに時間がかかって。最初は何度も観直しました。で、「なるほど」と理解を深めてから、先に進んでいったんです。でも、その作業がすごく面白くて。要所要所に細かい設定、細かい違い、それらが分散されているので、その1つひとつを見つけて自分のものにしていく面白さがあるんです。発見していく楽しさ。見つけていくたびに、「あ、こういうことだったんだな」と分かるのも嬉しいし、自分の頭でちゃんと考えるので、まるで自分も冒険しているかのような体験ができる。日頃からいろんなドラマを観ていますが、普段ではあまり味わえない感覚がありました。
バァフ:伏線がたくさんあるんですよね。
荒井:そうなんです。やっぱり、たくさんの海外ドラマを観ていると、「これってこういう風に進んでいくんだろうな」と、何となく分かってきちゃうんですよね。だけど『ウエストワールド』は、良くも悪くも裏切られたというか、本当に分からなくて(笑)。「え!? そんなことあるんだ」というのがたくさんある。とにかく内容が濃いので、1話観ただけで、映画を1本観た気持ちになるんですよね。
バァフ:「これはどういうことなんだろう?」という前半のモヤモヤした気持ちは、観ていくうちに解消されていきましたか?
荒井:はい。7話から、一気にいろんなことが明らかになっていくので……それまではやっぱり、「え? どういうこと?」という疑問がたくさんあったんですが、後半からポーンと解消されていって、「あ、そういうことか!」と、スッキリしてきて。そういう部分も観ていて気持ち良いポイントでしたね。
バァフ:アンドロイド達はどう思いました?
荒井:最初、AIってやっぱり怖いなというか……今、iPhoneでもSiriとかありますし、段々と日常生活に増えてきていますよね。だけど、ここまでリアルに近付けられる時代がいつか来ちゃうのかなと考えると、少し怖いなって。ただそれ以上にーー観ていくと、人間の怖さの方が、恐ろしくなりました。フォード博士(アンソニー・ホプキンス)の静かな狂気もそうですし……AIよりも人間の方が怖いんだなと思ったことが、自分の中では衝撃でした。
バァフ:エド・ハリス演じる黒い服の男も。
荒井:1話目から酷かったですよね。この作品って、「暴力、セックス、殺人、なんでもあり」というキャッチ・フレーズが付いていますが、本当にそうですよね。しかも現実社会でも起こりえそうというか……人の欲って、制限なしにしたら、こうなるだろうな、と。でも、ホストに対してだからできることなのか、自分を解放できる場所だからできるのか、分からないですが「体験型アトラクション」というぶっ飛んだ設定、世界観だからできるんだろうなとは思いました。リアルですよね。でもホント、黒い服の男は……なんであんなにホストをめちゃくちゃ殺していたんだろう?とか、最初はよく分からない部分もたくさんあったんですが、観ていくと、「あれ?」と、伏線が繋がってきて……めちゃくちゃスッキリしたというか、「すごい」と思いました。
バァフ:そんな設定にも関わらず、物語の女性キャラクター達はみんな奮闘していますよね。
荒井:男性の方が女性に対して支配することが多いなと個人的には思っていて、この作品の中では、そうはなっているんだけど、女性達には意志があって、それを逆転させるところが節々に出てくるのが、自分も同じ女性として、応援したくなりました。女性の強さって、男性の強さとはまた別物だなって。男性と女性で、観る視点が違うドラマかもしれませんね。
バァフ:荒井さんは、海外ドラマを本当にたくさんご覧になっている方だと思いますが、そんな荒井さんから観て、他の海外ドラマとここが違うぞ、と思うところはどこですか?
荒井:やっぱり、世界観がすごく強いところですかね。同じく大好きな海外ドラマで『ゲーム・オブ・スローンズ』があって、これもものすごいんですが、『ウエストワールド』は設定の細かさがポイントかなと思いました。謎解きをしながら楽しめるところ、伏線の多さ、そして最終的には「ここまで解決できるのか」という驚きが味わえるところがすごいと思いました。結構海外ドラマって、謎を持ち越しするケースが多い中、<ファースト・シーズン>の時点で、ある程度はちゃんとはっきりさせてくれるのが他の海外ドラマと違うところだなぁと思います。あ、あと、オープニング映像がものすごくカッコ良いですよね。そこから世界観に引き込まれます。
バァフ:荒井さんと同世代にはどうオススメしますか?
荒井:一見すると、若い子達からしてみたら、難しそうな大人向け海外ドラマなのかな?と思う人もいると思うんです。確かに、内容的には難しいこともあるし、謎が多い分、解いていくまでの過程で、新たな疑問が出てくることもあると思います。だけど、「AIと人間の感情の違いって何だろう?」とか、近い将来、向き合うかもしれない問いが現段階から出てくるので、考える良い機会なんじゃないかなと思いました。現代の子って、スマホとかもそうですし、最新機器に触れることも多いじゃないですか。「ひょっとしたら」という想像が膨らんでいくのは楽しいと思います。あと単純に海外ドラマの中でも相当レベルの高い作品だから、偉そうな言い方になっちゃいますが、若いうちから本格的な映像に触れていると、世界観も変わるというか、発想力や想像力も鍛えられていく気がするんですね。
バァフ:確かに!
荒井:あと、これは『ウエストワールド』に限りませんが、海外ドラマを観ていると、普通に英語の勉強になります(笑)。海外ドラマって日常的な描写も多いじゃないですか。だから、海外に興味があって、英語を勉強したい子たちにすごく向いているなと思うし、私自身、昔は英語の勉強が苦手だったんですが、中学2年生の時に海外ドラマにハマってから、いろんな国に行っていろんな人に触れ合ってみたいという欲が出てきたんです。英会話は全然やっていなかったんですけど、海外ドラマを見始めてから学校の英会話の授業で先生の言っていることが聞き取れるようになったりしたんですよ! で、実際、私1人で海外に旅行に行ったりもするんです。その時、海外ドラマを観ているから、会話のスピードや外国人の方ならではの表情にある程度慣れているので怖くないというか。そういった面においても、若い人にこそ、海外ドラマを観る体験をもっとして欲しいなと思います。海外ドラマって、観る前に「長いな」と思ってしまう人もいるかもしれませんが、英語の勉強もできるなら一石二鳥だよ!と言いたいです(笑)。でも、『ウエストワールド』をまだ観ていない人たちが本当に羨ましいですよ。「これから10話も観られるなんて!」と思ってしまいます(笑)。もう一度、何も知らない状態で観直したい。もっと謎解きを続けたかったなという気持ちもありますし、自分でもっとちゃんと推理して観られる部分があったはず、と後悔しているところもあるので、これから観る人は本当に、焦らず、一気に観たい気持ちを抑えて(笑)、じっくりと観ていって欲しいなと思います。
バァフ:本作は特に男性が楽しめる内容の海外ドラマかと思うのですが、男性へのオススメポイントはありますか?
荒井:多分ですが、やっぱりルールのない世界というのは、男性にとって憧れなんじゃないかなと思うんです。規則なんてない、自分の欲だけを出せる場所なんて、あったら絶対に行きたいと思うはず。しかも自分は安全なんですよ? やっぱり安心感って、大事だと思うんです、現実的にも。こんな場所があったら自分はどうするかな?と想像できる場所なので、自分の欲が見えてくるんじゃないかな。
バァフ:【初回限定生産】には「ウエストワールド」の運営マニュアルもついてきます。
荒井:これ、すごいですよね! 観ていると、テーマ・パークという設定上、例えばホストが死んだ後はどう回収するのかな?とか、どうやってホストの記憶はリセットされるのかな?とか、素朴な疑問がたくさん出てくるので、運営マニュアルがあればばっちり補えますね。
【初回限定生産】ウエストワールド<ファースト・シーズン>
ブルーレイ コンプリート・ボックス(3枚組/ウエストワールド運営マニュアル付)
『ウエストワールド<ファースト・シーズン>』
3月21日発売
コンプリート・ボックス、レンタル同時開始
デジタル先行好評配信中
〈ワーナー・ブラザース ホームエンタテイメント〉
<R-15>※本作には一部15歳未満の鑑賞には不適切な表現が含まれます。
©2017 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

INFORMATION OF WESTWORLD
https://warnerbros.co.jp/tv/westworld/

※〈HBO〉オリジナルTVシリーズ<ファースト・シーズン>の中でNo.1の視聴者数。2016年12月12日〈HBO〉マーケティング調べ。

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