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BOOK-ING volume23 October 2019

Featuring笠松 将 SHOW KASAMATSU

多数の映画やドラマに出演し、引っ張りだこの笠松 将。本人は「数こなす系ですから」と謙遜するが、面白いと思われているからこそ声が掛かる。正直で信頼の置ける俳優という証だと思う。笠松は映画『おいしい家族』に出演するが、ふくだももこ監督も彼を賞賛する1人だ。家族と共に離島で暮らす母を失い、三回忌を迎え、東京で働く橙花(松本穂香)は実家へ帰って来た。出迎えた父・青治(板尾創路)はなぜか母の服を着て、美味しいご飯を作って待っていた。弟の翠(笠松)もまったく気にしていない様子。混乱する橙花、我が道をいく青治、父をすんなり受け入れている翠。それぞれが家族を想い育んで、ゆっくりと共に歩んでいく。

「台本を読んで、優しいというか温かいなという印象を受けました。ふくださんとお会いして接して、監督のことを知れば知るほど、よりこの作品を深く感じるし、彼女だから撮れた作品だと思います。ふくださんは、芝居でやろうとしていることや個人の存在意義まで含めて、その人を全部認めてくれるんですよ。慈悲深いし、僕が楽しい時も寂しい時も『それでええやん』って、全部抱きしめてくれるみたいな感じ。これからさらに、役者がふくださんの作品に出たいって思うようになるんじゃないかな」

ふくだ監督はインタビューで「できるだけしんどい人に寄り添いたいし、どんな人も否定したくない」と話していたが、その想いが本作に溢れている。笠松が演じる翠は、姉の不器用な態度に苛立ったり、感情表現の素直な人物だ。

「他のキャラクターの個性が強いので、翠の人物像を作るより何もしない方が浮き彫りになるかなと思っていました。監督も同じ意見で、『何も芝居せんでおって。できるやろ』と言っていて。このシーンは笑ってくださいとか泣いてくださいとか、無理が一切なかったです。周りがやったことが面白いから、本当に笑っているだけでした。でも僕は他の作品でも、自然体でいることが多いです。あとはいつも、役柄の関係性を現場に持ち込んだりもしないんですよね。例えば役が疎遠な間柄だからわざと現場で話さない、といったこともしていません。それをやり出すと、元々仲の良い人と共演できなくなってしまう気がして。でも本作は家族の話だし距離感が大事。松本さんが現場の空気を意識してくれました。その空気に乗っかっていれば、自然とこの家族の関係になれる状況でしたね」

MY BEST BOOK

『路傍に添える』

『路傍に添える』

 「NORIKIYOが今までに出した曲の詩集です。彼の曲が好きで、この時はこういう時期だったとか伝えたいことが分かるから、万人受けする内容の読み物ではないかもしれませんが、僕にとっては大切な言葉たちですね。NORIKIYOは流行りのトラックに社会的なことを乗せて、本当に言いたいことをちゃんと伝えてくれる。人を恐れていないというか、攻撃的で色々な人を批判してきた人ですけど、批判してきたからこそ、今いろんなものを受け入れられている。それがすごく響きます」
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NORIKIYO〈Pヴァイン〉刊 

INFORMATION OF SHOW KASAMATSU

『おいしい家族』

『おいしい家族』

監督・脚本/ふくだももこ
出演/松本穂香、板尾創路、浜野謙太、笠松 将、モトーラ世理奈、三河悠冴、栁 俊太郎、他
9月20日より全国公開
(C)2019「おいしい家族」製作委員会

REVIEW by BARFOUT! editor's

BOOK『大阪芸大:破壊者は西からやってくる』

BOOK『大阪芸大:破壊者は西からやってくる』

 脚本家の向井康介は大阪芸術大学で山下敦弘と出会い、『どんてん生活』『マイ・バック・ページ』など多数の映画を作った。2人が通った本校は、ナニワのサブカル・エリート養成所。大学時代に向井が接した中島貞夫や熊切和嘉の話、出身者たち(古田新太や山賀博之など)への取材で露わになる、独自の異才と混沌。これが大芸の血脈かと、創作の原点にわくわくする1冊。(岡田)
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著者/向井康介
発売中〈東京書籍〉

DVD&BLU-RAY 『凜-りん-』

DVD&BLU-RAY 『凜-りん-』

 又吉直樹が書き下ろした初めての長編作品『凜』が映画化。主人公・耕太(佐野)の住む村に古くから伝わる「100年に一度、村から子どもが消える」という言い伝えが、転校生・天童(本郷)が現れた時に現実のものとなる。自然溢れる村での穏やかな日々から一変、浮かび上がる様々な問題。何を信じ、どう捉えるかで物事がまったく異なるんだということを改めて突きつけられる。(上野)
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©2019 吉本興業
監督 / 池田克彦 原作・脚本監修 / 『凜』又吉直樹
出演 / 佐野勇斗、本郷奏多、須賀健太、亀田侑樹、櫻井圭佑、大沢ひかる、平祐奈
発売中〈よしもとミュージック〉

EVENT 『路上演劇祭3』

EVENT 『路上演劇祭3』

 演劇グッズ専門店〈観劇三昧〉が下北沢で手掛ける『路上演劇祭』を『下北沢カレーフェスティバル2019』とのコラボで今年も開催。10月20日(日)11:30〜17:00頃に、野外特設ステージにて最大8団体によるスペシャル・パフォーマンスを。10月12日(土)〜14日(月・祝)、19日(土)、20日(日)には音楽やダンスなども上演予定。演劇の街、シモキタならではの臨場感を体験して!(多田)
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開催場所:小田急線跡地イベントスペース「ぱくぱくパーク」
https://engeki.jp/category/street-theater-festival

ITEM  BROMPTON『Explore Edition』

ITEM  BROMPTON『Explore Edition』

 イギリスの折りたたみ自転車ブランド〈BROMPTON〉より、旅をテーマにした「Explore Edition」が10月よりEurobikeにて販売予定。アースカラーのメインフレーム×オレンジがポイントの可愛らしいデザインだけでなく、柔軟性&防水加工が特徴の〈BROOKS〉のサドルや、耐久性に優れたケブラータイヤを使用しているから、長時間ライドでも乗り心地は抜群! デイリー使いにも◎(多田)
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販売価格:M6E(268,000yen)、M6L(278,000yen)※共に税別

BEST MAG OF LIFETIME『THIS』

BEST MAG OF LIFETIME『THIS』

 影響受けた雑誌を紹介。アイテムを紹介する雑誌がメインだった80年代(今も?)、コンセプト、哲学も雑誌にパッケージして提出できる事を教えてくれたのが、アーティスト佐野元春が自ら編集、出版した本誌。さらにリリースするアルバムと連動した特集を組むなど、全活動をリアルタイムで発信する意義は今なら当たり前に。ブラウンズブックス&カフェに置いてます。(山崎)
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〈M’s Factory〉

BEST MUSIC OF LIFETIME『イン・パーソン・アット・エル・マタドール』セルジオ・メンデス

BEST MUSIC OF LIFETIME『イン・パーソン・アット・エル・マタドール』セルジオ・メンデス

 一生聴くアルバムを紹介します。毎朝カフェでこれを聴いて1日が始まる。「マシュ・ケ・ナーダ」でブレイクする前、1965年、サンフランシスコのナイトクラブでのセクステットによるライヴ盤。静謐、繊細、安らぎ、そして穏やかな高揚。聴いている間に気持ちは整い、クリエイティヴに向かう気持ちになれる魔法の1枚。ボサノヴァなら、まずこの1枚を。(山崎)
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〈ワーナーミュージック・ジャパン〉