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BARFOUT!2022 October

MUSIC Vaundy『mabataki』

MUSIC Vaundy『mabataki』

以前の取材時にVaundyが話していたのが、「名曲とヒット曲って別だと思っていて。名曲は後世に残るもの、ヒット曲は時代を上手く取り入れて作り上げたものだと思っている」ということ。本曲は確実に前者ではないか。ひと聴きしただけで耳に馴染むキャッチーなメロディの中で歌われるのは、世の中の本質。〈もし僕ら 明日が最後としたら 憎み合うのはやめるだろうか 思い合うようになるだろうか〉という歌詞が染み入る。人は、自分の頭で一生考え続けなければならない。(松坂)

Vaundy『mabataki』
配信にて発売中
〈SDR〉

FILM 『川っぺりムコリッタ』

FILM 『川っぺりムコリッタ』

半ば諦め気味に生きる山田(松山ケンイチ)は、北陸の水産工場で働き始め、あるアパートに住み出す。「ささやかな幸せを細かく見つけていけばさ、何とか持ち堪えられるのよ」と呟く、図々しくも憎めない島田(ムロツヨシ)らユニークな住居人との関わりを経て、山田は生きる活力を身に付けていく――空腹からの炊き立てご飯にイカの塩辛、みんなで味わうすき焼きの格別の美味しさ。生活の彩りだけでなく、誰もが死者を内在させているのだという影の部分もしかと描く。(堂前)

『川っぺりムコリッタ』
監督・脚本/荻上直子
出演/松山ケンイチ、ムロツヨシ、満島ひかり、江口のり子、黒田大輔、柄本 佑、田中美佐子/薬師丸ひろ子、笹野高史/緒方直人/吉岡秀隆、他
9月16日より全国公開
(C)2021「川っぺりムコリッタ」製作委員会

FILM 『秘密の森の、その向こう』

FILM 『秘密の森の、その向こう』

8歳のネリーは両親と共に、亡くなった祖母の家を訪れるが、悲しみのあまり母・マリオンが姿を消してしまう。そしてネリーは森の中で“8歳のママ”と出会う――双子のサンス姉妹が演じた2人の少女の交流は、友達にも、姉妹にも、時に母娘関係が逆転したようにも映る。ネリーは母と“8歳のママ”それぞれの不安を自然にキャッチし優しく寄り添うのだが、その少し大人びた姿がまた愛らしい。72分という短い時間の中で、少女たちの言葉やまなざしがいくつも心に残った。(賀国)

『秘密の森の、その向こう』
監督・脚本/セリーヌ・シアマ
出演/ジョセフィーヌ・サンス/ガブリエル・サンス、ニナ・ミュリス、マルゴ・アバスカル、他
9月23日より全国順次公開
© 2021 Lilies Films / France 3 Cinéma

ART 『ファン・ゴッホ ―僕には世界がこう見える―』

ART 『ファン・ゴッホ ―僕には世界がこう見える―』

アートの世界観に入り込む――そんな夢のような体験ができるのが、“体感型デジタル・アート展”の第二弾企画である本展示だ。音楽やライティング、映像によりゴッホの絵画作品が立体化。『夜のカフェテラス』や『ローヌ川の星月夜』をはじめとする名画の世界が目の前に広がり、まるでその場にいるかのような感覚に。会場に設置されたハンモックやクッションに身を預け、360°に広がる世界を楽しむこともできる。極上の没入体験をぜひ味わってみてほしい。(上野)

『ファン・ゴッホ ―僕には世界がこう見える―』
11月27日まで〈角川武蔵野ミュージアム〉にて開催中

Creative Direction: Gianfranco Iannuzzi
Created by : Gianfranco Iannuzzi – Renato Gatto – Massimiliano Siccardi
KCM Editing: Rino Tagliafierro
Production: Culturespaces Digital®
©角川武蔵野ミュージアム

EXHIBIT 『永山瑛太 写真展 「永山瑛太、写真」』

EXHIBIT 『永山瑛太 写真展 「永山瑛太、写真」』

俳優としてはもちろん、ファッション誌にて約6年間もの間、写真連載をおこなってきたりと、写真家としても活動している永山瑛太。開催中の本展示では、セルフ・ポートレイトをはじめ、著名人を被写体としたポートレイト、スナップ作品が並ぶ。「母親は3人の子供を育てながら、家族の写真を沢山撮ってファイリングしていました。私も写真が好きです」(一部抜粋)とは永山のコメント。幼い頃から生活の一部に写真があった彼の作品は、そこにある日常を見つめたリアルさがある。(松坂)

『永山瑛太 写真展 「永山瑛太、写真」』
11月15日まで〈ライカギャラリー東京(ライカ銀座店2F)〉および〈ライカプロフェッショナルストア東京〉にて、11月17日まで〈ライカギャラリー京都(ライカ京都店2F)〉にて開催中
© Eita Nagayama

BOOK 『和牛・水田信二の日めくりカレンダー まいにち、楽しんじ!』

BOOK 『和牛・水田信二の日めくりカレンダー まいにち、楽しんじ!』

朝、家を出る前に見た占いを1日気にするくらい、ふとした言葉に引きずられてしまう時は、この日めくりカレンダーを飾っておくのが良いと思う。「どっちを食べようか悩(なや)ましんじ? 迷ったら、2つとも食べていいんだよ」、「その数秒、早く着いて何になるの? 譲り合いができない人は心が貧(まず)しんじ」など、格言とはまた違う、温かくユーモアに溢れた言葉の数々が日々に小さな笑いをもたらしてくれる。水田の優しさも感じられる一作。(上野)

『和牛・水田信二の日めくりカレンダー まいにち、楽しんじ!』水田信二〈集英社〉
発売中

(C)『和牛・水田信二の日めくりカレンダー まいにち、楽しんじ!』/集英社 撮影/飯岡拓也