
〈sio〉と、料理と、今日の私。第7回 Guest/広末涼子
撮影 久富健太郎(SPUTNIK)
スタイリング 平野真智子
ヘア&メイクアップ 山下景子(KOHL)
文 松坂 愛
料理だけでなく様々なホスピタリティが高く、味わったことのない驚きの出会いがある、代々木上原のモダン・フレンチ〈sio〉。オーナー・シェフの鳥羽周作をホストとして、多彩なゲストを招き、新しいレストラン体験を伝える当企画。第7回は、「大好き」だと語る若松節朗の監督作『連続ドラマW トッカイ ~不良債権特別回収部~』〈WOWOWプライム〉に、チームの紅一点・多村 玲役として出演中の広末涼子を迎えた。
和風と洋風を行き来するような季節料理
秋になったばかりの頃。〈sio〉を訪れるやいなや、シェフの鳥羽と料理トークを繰り広げていく広末涼子。「いつか明太パスタ対決をしたい!」と鳥羽が思わず声を掛けるほどに、料理熱が強くあるようだ。そんな広末のもとに1品目となる、故郷である高知県にちなんで土佐の鰹節をアクセントにしたナス料理が到着。ナスの中には発酵チーズが詰められていて、「真ん中にはチーズが……うぅーん! お出汁もおいしい!」と唸る。この日はペアリングのアルコールをチョイス。1品目に合わせ、ニビルという北オーストリアの白ワインを一口、シュワッと感がお好みの様子だ。
2品目は、ゴーヤチャンプルを再構築したという肉料理。お肉にナイフを入れると、すんなりと切れることに感動しつつ、「いただきます!」とパクリ。塩もしくはマスタードでいただくという選択の余白があり、「お肉がキャンパスのようですね!」とますますテンションがアップ。感情に素直にクルクルと表情が移り変わる様が魅力的だ。「お皿もかわいい!」と器にも興味津々。数年前から陶芸を習っており、器にもこだわっているとか。
3品目は季節の食材を使った「松茸ご飯」。「優しいお味。一生食べていられる」とニッコリ。そして「初物を食べたら東を向いて笑うと長生きするの」と言い、「ははははは!(笑)」と笑い出す広末。その場にいる人たちの分まで含めたような大きな笑い声に、鳥羽は「最高です!」とひと言。終始ほっこりしたムードだった。

今回のメニュー
「ナスとブラータのお浸し」

「岩中豚のロティ ゴーヤチャンプルスタイル」

「松茸の炊き込みご飯」

「sioアイス」



INFORMATION OF sio
〈DIRITTO〉、〈Florilege〉、〈Aria di Tacubo〉などで研鑽を積み、〈Gris〉のシェフに就任した鳥羽周作が、 2018年7月、オーナー・シェフとして自身のすべてを出し尽くしてオープンしたレストラン。
東京都渋谷区上原1-35-3
tel.03-6804-7607(12:00〜22:00)
予約制
水曜定休、不定休(ランチは土・日・祝日のみ)
ディナーコース10皿(10,000yen)、ランチコース6皿(7,000yen)
※別途、ペアリング・ドリンクを頼むと、各料理によって取り合わせが楽しい、希少なアルコールかティーが供される。
※〈sio〉初のレシピ本『やさしいレシピのおすそわけ #おうちでsio』が〈小学館〉より発売中

INFORMATION OF RYOKO HIROSUE
WOWOW開局30周年記念『連続ドラマW トッカイ ~不良債権特別回収部~』
監督/若松節朗、村谷嘉則、佐藤さやか
原作/『トッカイ 不良債権特別回収部』清武英利〈講談社文庫〉
出演/伊藤英明、中山優馬、広末涼子、矢島健一、萩原聖人、橋爪 功、他
毎週日曜22時より〈WOWOWプライム〉にて放送中